高校生でブラジルに交換留学し、貧富の差を目の当たりにしたとき国際協力に関係する仕事をしたいと思ったためです。
主にNGOでキャリアを積んできました。裨益者とじかにかかわって仕事ができるのは楽しかったのですが、もっと政策的な大きい枠組みで問題に取り組みたいと思ったため国際機関を志望しました。
難民、児童保護にかかわる仕事を10年ほどしていたためUNHCRを志望しました。
NGO、NPOで緊急支援を含むプログラムに携わった経験、特にNGO側でUNHCRのプログラムを管理した経験は役に立ったと思います。
JPO経験者やUNICEF、UNHCRの現職で働く方々にお話を伺ったり、書類作成のアドバイスなどいただきました。
2022年 世界難民の日 フットボールトーナメント
©UNHCR / Manuel Mbunga
アンゴラの首都ルアンダには約3万人ほどのコンゴ共和国、ルアンダ、ブルンジ、西アフリカからの難民や難民申請者が生活しています。UNHCRアンゴラは3つの難民のコミュニティーセンターを起点に支援活動を行っています。
保護官の業務内容は多岐にわたりますが、個別の保護ニーズの高いケースマネージメント(子どもの保護、法制度へのアクセス、ジェンダーに基づく暴力(GBV)からの保護)に加え、コミュニティの現状やニーズを把握し、プログラムやUNHCRの年間計画に反映させること、難民保護に関する政策アドボカシーやプログラム計画立案を政府やパートナーと協同しながら行います。
他のチームメイトや裨益者に敬意をもって接することです。
第三外国語の資格習得、英語の文章作成、プレゼンテーションの能力をもっと上げておけばよかったです。
様々な裨益者と直接仕事をしてきた経験、コミュニケーションスキルです。
家族と過ごす時間を大切にすることです。アンゴラは温暖な気候なので海に行ったり、プールに行ったりしています。
国連は概してワークライフバランスに対する理解が高いと思います。産休や育休、休みも取りやすく勤務形態も柔軟に対応してもらえるケースが多い印象です。
第二言語習得、難民法や難民保護、コミュニティ参加法についてより深い知見を得ることです。
スタッフの移動が多いため、赴任ひと月にして上司が不在になってしまったことです。
ピンチはチャンスと思い粛々とやるべきことをやり、同時に他のチームメイトとのコミュニケーションを大切にすることです。
英語のアウトプット(文章作成、プレゼン)が非常に必要です。英語ができるのは当たり前なので第二、第三言語ができると仕事の幅、応募できる仕事が増えると思います。
2022年 世界難民の日 フットボールトーナメント
©UNHCR / Manuel Mbunga
海外でのボランティア、留学などによく参加しました。高校ではブラジルに留学、大学でもイギリスに留学したり、ボランティアでタイに滞在したり、休みのたびにバックパッカーとしてさまざまなところを訪ね歩きました。これらの経験により多様なバックグラウンドを持つ人々がいる職場に違和感がなくなじめるようになったと思います。またブラジルに留学してポルトガル語を習得したことが今のアンゴラでのポジションでも役立っています。
とにかく興味のあることをとことんやったこと、いろいろな人と交流して深く対話する機会を設けたことです。
大学卒業後国内の難民および難民申請者を支援するNPOでインターンをさせていただき、今の仕事をする上でのベースになっています。また大学院在学中にもイギリスの難民をサポートするNGOでインターンさせていただき難民の方々の居住環境についての質的調査を行いレポート作成に貢献しました。
2022年 アフリカこどもの日イベント
©UNHCR / Manuel Mbunga
国際基督教大学を選んだのは、実家から近く、開放的で国際的な雰囲気が気に入ったためです。授業の選択の幅が広かったことも魅力的でした。在学中の留学先として英国のサセックス大学を選んだのは人類学と参加型開発について学びたかったためです。大学院は英国のブラッドフォード大学に進学しました。アフリカの地域研究ができ、草の根レベルでの平和構築について学びたかったためです。幸いにもロータリー平和フェローとして希望の大学院進学をロータリーに全面的にサポートしてもらいました。
大学時代は奨学金の貸与と給付両方を使いました。時間があるときに様々なアルバイトをしながら海外に行くお金をためていました。大学院進学に関しては生活費、渡航費も含めすべてロータリーの奨学金に補助してもらいました。ロータリー平和フェロープログラムは非常に素晴らしい奨学金なので多くの方に知ってもらいたいです。
UNHCRはほとんど任期があるポストばかりだと思います。そのため常に次のポストを探し続ける必要があります。これを不安に思う方も多いかと思いますが、私は自分でキャリアパスや行きたい地域や国を選択できるのでとても面白く気に入っています。
職探しは常に付きまといます。空席をチェックして自分が応募できそうなところにとにかく応募しています。もともと取りたい人が決まっている場合、国籍の要件でとれる国や性別が限られている場合などポストによってさまざまなのでとにかくたくさん応募してみるのがいいと思っています。
私は日本の企業で働いたことがないためあまり比べられませんが、国連は契約期間が限られている分自由度も高いと思います。
過酷な地域、危険地での勤務も多く存在しますが、ライフステージによってどこに応募するかは自分と家族の決断次第だと思います。私の夫も国連職員で残念ながら夫婦そろって同じ国で国連の仕事に就くのはなかなか容易ではありません。そのため片方のキャリアをお休みしたり、国連以外の機関で働いたりすることになります。現在夫は無給の特別な二年間の休みを取得して、企業、ピアノの調律、自動車整備など新しいことにチャレンジする予定とのことです。子供の学校も言語の問題がありますが、さまざまな環境で学んでほしいという思いから現地校にいれ、一からポルトガル語を学んでいます。
ライフステージによってキャリアの選択は変わってきますが、ご家族、ご自分と相談し、何を大事にするかプライオリティを決める必要があると思います。私たちは子供4人おり皆小さいため家族で一緒に移動することを選択しました。今後どうなるかはその都度考えていけばいいと思っています。
国際機関以外の選択肢は常に開かれています。国際機関には政府系の組織、シンクタンク、大学やNGOなどで仕事をしてまた戻ってくるケースも多いため、国連機関だけに固執してはいません。
とにかくうきうきするようなことをやることにしています。よく笑いたくさん家族との時間を持つことがストレスマネジメントです。
2022年 UNIQLO 古着配布 ©UNHCR / Manuel Mbunga
あまりアドバイスをできる立場にいませんが、とにかくやりたいこと、興味があることを一生懸命やってみることが大事だと思います。するとおのずと思わぬ形で点と点がつながったりするような気がします。いろいろな国で官民問わず経験を積んでいくのがいいと思います。