国際機関の採用面接:心得るべき6つのポイント
志望動機等の基本的な質問に対して十分に答えられるように準備しましょう。
応募先の国際機関を選んだ理由やポストを志望する理由は必ず問われます。また、応募先の
国際機関の活動・重点分野等に質問が派生することもありますので、応募している国際機関に関する文書を読むなどして予め調べ、明確な回答を用意することが重要です。
対面面接の場合は、面接官とアイコンタクトを取ることが大切です。ただし、オーバーな身振り手振りは不要です。
質問をよく理解し、簡潔に答えましょう。
質問の内容に忠実に答えることが重要です。質問が聞き取れない場合や内容を必ずしも理解
できなかった場合は、確認してから簡潔に回答しましょう。面接官が知りたい情報があなたの回答に含まれていない場合は、追加で質問がなされます。一度にいろいろなことを答えようとして、冗長に話をしては、かえって評価を得られません。
面接では所属する組織のことではなく、自らのことを述べましょう。
面接官は候補者自身の考え方や行動について知りたいのです。職務上の経験について問われているのに、所属する組織が何をしたとか、その業績はどうだったのか、上司はどういう人間だったという回答は好まれません。また、あなた自身が何をしたのかと問われた場合の回答の主語
は“We”ではなく、“I”とするよう、気をつけましょう。
応募しているポストで求められるコンピテンシー(competencies)を問う質問がなされるので、そのための準備をしましょう。
応募しているポストで求められるコンピテンシーは空席公告に記載されており、どのような資質や能力が求められているのかが具体的に挙げられています。(例:国連事務局のコンピテンシー:https://careers.un.org/lbw/home.aspx?viewtype=wwlf)
面接の時間の都合上、そのうちのいくつかのコンピテンシーに関する質問として、過去の行動や経験を挙げることが求められ、あなたの回答をもとに、さらに追加的な質問がなされます。例えば、「チームワーク」というコンピテンシーに関しては、「チームワークをenjoy した具体例を挙げよ。」
や「チームワークをenjoy できなかった具体例を挙げよ。また、それをどのように解決したのか述べよ。」といった質問がなされます。また、自分の強みと弱み、過去の成功例と失敗例に関して具体的な回答が求められる質問もなされます。そのポストで求められているコンピテンシーをよく理解し、具体例も用意しておきましょう。
過去の具体的行動の事例にどのように対応し、そこから何を学んだかにつき2、3分間を目安に簡潔に述べましょう。
「過去の失敗例を挙げよ。」といった答えにくい質問に対し、「そのような経験はない。」と回答することは期待されていません(このような回答をしても、面接官はコンピテンシーの有無を確認するため、同様の質問が繰り返されることになります)。面接官は、あなたが失敗例にどのように対応
し、何を学んだかをみようとしているので、逃げることなく回答することが大切です。
応募しているポストで求められる専門性に対する質問もなされるので、そのための準備をしましょう。
コンピテンシーとは別に、応募しているポストで必要とされる知識・技術・経験等が空席公告に明確に記載されています。面接では、それらの知識・技術・経験等を有しているかについて問われますので、的確な回答が出来るよう準備しましょう。
技術的な質問に答えられないのは、専門性が欠如していると見なされ、致命的な結果につながりかねません。しかし、曖昧な答えをし、専門性を疑われるよりは、正直に「分からないが、今後勉強する」と答えるのも一案です。