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須崎彰子

 採用ミッション面接へのアドバイス

 国際機関人事センターからこの原稿の依頼を受けたとき、偶然任地で新設セクションの新規採用面接官として現地応募者への面接質問作成および面接評価に携わっており、面接する側は何を期待しているのか、一般論としてこの場を借りて考えてみたい。この紙面では特に応募機関に今まで勤務経験のない場合を想定している。


1. 採用面接官の構成 および使用言語
 面接には応募機関の人事担当者数名が参加。履歴書に記載した勤務可能言語での質疑応答、特に複数語記載した場合にはそれら言語での応答も想定しておくこと。


2. 質問事項
 候補者の資質を問う質問がさまざまな角度から投げかけられる。学歴、職歴(特に現在あるいは最終の職の詳細)、応募ポストと今までの経歴がどのように結びついているのか、なぜ応募したのか、いままでの経歴のなかでの成果、採用となった場合応募機関に対し何が今までの経歴を元にできるのか・したいのか、応募機関に対する知識、自分の長所と欠点、趣味、勤務地域の希望、その他。

 面接官は事前に履歴書および応募の際のカバーリングレターを熟読している。このため学歴、職歴等を聞かれた際は、履歴書記載事項を繰り返すのではなく、経歴の中で何に焦点を当てたいのか、事前に考えておくこと。経歴に関する質問には"なぜ?"を問うものが多い。これは何が動機付けとなっているのかを見、その継続性と成果を問うため。経歴に方向転換があった際には当然その理由を聞かれると思ってよい。(例、なぜ以前の職場を退職したのか、なぜ異なった専門を学ぼうとしたのか)職歴については、業務の成果、成果をあげるに際し困難だった点、どのようにその困難を乗り越えたのか、チームワークの有無、リーダーシップを取る機会の有無。採用予定機関に事前に勤務経験がない場合は特に、なぜ今回の採用ミッションに応募したのか、なぜ応募機関で勤務したいのか、動機付けを明確にしておくこと。

 面接では質問に対する応答の内容に加え、対応自体も評価の対象となることも多い。候補者が返答に自身がない場合は、それが表情や態度に反映されることがしばしばである。 表情や態度も応答の一部であることを忘れずに。


3.事前準備事項
 もし応募機関に事前に勤務経験がない場合はホームページ等で情報収集をしておくこと。ただし面接官が機関について熟知していることを面接時念頭においておくこと。知ったかぶりおよびホームページの受け売りは墓穴を掘る。国際機関勤務はしばしばの転勤(途上国勤務含む)があるため、応募に際しこの点につき家族の了解をとっておくこと。


4. その他
 国連勤務には異なる価値観をもった数多くの人々と様々な任地で共に働き、国連の理念を達成するか、という課題がある。以心伝心の日本組織とは異なり、コミュニケーション力が面接で問われるのは当然であるが、これまでに異文化の中で達成した成果、特に異文化メンバーとチームを組んで達成した成果がもしいままでにあれば、面接時に経歴のひとつとして話すのも良いかもしれない。国連勤務の原点は途上国にあることをくれぐれも忘れずに。

(注)掲載されている内容は筆者の個人的見解であり、UNDPとしての見解を示したものではありません。