HOME>JPO体験記>香坂 玲(現JPO、現在UNEP・生物多様性条約事務局(SCBD)派遣中) BACK

   香坂 玲 JPO体験記


 2006年3月より国連環境計画 生物多様性条約事務局(SCBD)に派遣され、勤務しております。

 もともと国際機関の勤務を希望していたきっかけは、最初の湾岸戦争や1992年のリオサミットなどの報道にあります。軍事力以外の分野において日本の国際社会でのプレゼンスを高めるには国連で働くのがいいのではないか、という単純な動機です。

その後は、大学の教授の影響が大きかったです。当時は教養学部にいらしていた石弘之先生(前ザンビア大使、現 北大教授)の推薦で、中東欧地域環境センター(REC)で研修させていただいたことも、自分の未熟さと課題を見つける上で糧となりました。RECでの研修の後は、英国のUEA大学で開発学の修士号、ドイツで森林経済学で博士号を取得しました。
 
JPOとして派遣され、国連環境計画 生物多様性条約事務局(SCBD)として条約締約会議(COP)に参加する機会をいただきました。RECでも欧州の大臣会合などの準備をしていた経験があったのですが、COPの規模の大きさとカバーする題材の多さには驚きました。日常の業務としては、190カ国以上ある締約国の政府とのコーディネート、パートナー(FAO、NGOなど)との連携、報告書の作成があります。分野は、森林と農業分野における生物多様性保全を中心として、各国の政策の進捗状況を把握し、その結果を専門家会議や締約国会議で報告します。なかでもCOP開催に関して、日本政府のさまざまな省庁の方とやり取りさせていただいたことは印象に残っております。

 現在の体験を活かして、今後も国連、国際研究機関などで環境や開発をテーマとした交渉の場に携わって行きたいと考えております。

 最後に、国連機関を目指す若い方々へのアドバイスがあります。多くの機関の幹部登用試験(世銀のYPP、UNDPのLEADなど)や国連競争試験が、32歳前後で締め切られてしまいます。 現在、高校生、大学生、あるいは20歳前半ですと、まだまだ先のことと思われるかもしれませんが、一度 要求されている項目をチェックされておくことをお勧めいたします。最初はどうしても語学や学歴などに目が行ってしまいますが、むしろ自治体、国、国際機関での仕事やチームワーク、途上国をフィールドとしたプロジェクトの経験の有無が決定的となることが多いのです。外国語の取得、修士ないしは博士号の取得する事態は実はそれほど難しくはないと個人的には思います。しかし、経験もバランスよくこなしていくことは、32歳という年齢を考えると、かなり急ぎ足でいろいろとこなしていかないと間に合いませんので、注意が必要です。




前列左から2人目が筆者

BACK